2016.07.11
2020.01.06
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HTTP/2とは?通信プロトコルの仕様変更でWebがより高速に
今では私たちの身近なものとなったインターネットですが、その通信を支える通信プロトコルの「HTTP」が、昨年(2015年2月頃)に仕様変更したバージョンである「HTTP/2」が登場しました。従来の通信プロトコル「HTTP/1.1」の登場から、実に16年ぶりのアップデートということで、注目されております。
では、「HTTP/2」とは具体的に何なのか? 何が変わるのか?という点をまとめましたのでご紹介します。
そもそも「通信プロトコル」と「HTTP」とは
通信プロトコルとは、 どのような方法で通信をするのかを決めるルールのことを指します。 この通信プロトコルの一つに、「HTTP」があります。
HTTPは、WebブラウザとWebサーバーがHTML文章や画像などの情報をやりとりする時に使われており、私たちが普段利用しているインターネットでWebサイトを閲覧するために使っているのが、この通信プロトコルです。
「HTTP/2」とは
「HTTP/2」は、従来の通信方法である「HTTP/1.1」からアップグレードされたバージョンのことを指します。
SPDYをベースに開発
HTTP/2の元になっているのは、「SPDY」と呼ばれる通信プロトコルをベースに開発されました。SPDYはもともとGoogleが高速通信を目的に開発されたもので、現在さまざまなブラウザが対応しています。今後、SPDYはHTTP/2に完全移行し、SPDY自体はサポートを終了する予定となっています。
HTTP/2の特徴は通信速度の効率化
HTTP/2の最大の特徴は、HTTPの通信をより効率化するように図られており、Webサイトの通信速度が向上します。
肥大化するWebページデータへの対応
インターネットや通信インフラの進歩とともに、Webページのデータサイズもどんどん大きくなり、通信も複雑化してきました。
そうなると、いくら通信のインフラが向上しても、従来のHTTP/1.1ではそのような大容量かつ複数のデータのやりとりを前提とした通信方式ではなかったため、現代の型に合わなくなってきました。そこで、HTTP/1.1の弱点を改善しようという動きが進み、前述のSPDYやHTTP/2の登場に至ったのです。
通信の効率化
技術的な内容となるので、ここでは簡易的なご説明となりますが、従来のHTTP1.1では、Webサーバーに対して「データをください」とリクエストした時に、それを返すレスポンスが一度に1回しかできなく、Webデータが複雑な場合どうしても「待ち」時間が出てしまいます。
HTTP/2ではこのリクエストとレスポンスの処理を一度に多重でこなせるようになり、通信効率が向上できるようになります。
セキュリティ面でも期待
HTTP/2そのものは暗号化通信が必須というわけではありませんが、Google Chromeを使う場合は、暗号化したHTTPSでの接続しかHTTP/2はサポートされません。Google Chromeは世界No1のシェアを誇るブラウザです。そのため、Web全体がよりセキュアになることが期待できます。
HTTP/2の浸透は徐々に進んでいるといった印象ですが、Webによる通信速度の向上と、セキュリティ面でも期待ができるということで、非常に大きな可能性を感じます。主流になることを期待したいものです。