2019.01.25
クリエイティブ
シンガポールのティラミス専門店を日本の業者がパクったのでは?とされる問題について
今週の話題と言えばそう、シンガポールのティラミス専門店のロゴ、キャラ、商品コンセプトを日本の業者が丸パクリしたのではないか、という話題で持ちきりでした。
SNS界隈では大炎上し、テレビ、ニュースなどで取り上げられてたので、ご存知の方も多いかと思います。
ではなぜ日本の業者はここまで炎上したのでしょうか。
ここでは制作会社らしく、デザイン、コンセプト的な観点から掘り下げてみたいと思います。
ロゴ問題
ロゴに関しては日本の業者がホームページ上で謝罪?し「使用権をお渡しする」と発表しましたが、デザイン的観点から見ても「私には同じロゴに見えます」と言わざるを得ません。
しかしながら過去の判例を見ると、アサヒビールの「Asahi」ロゴは東京高裁で「文字フォントのみのロゴ」ということで、著作物性を認められなかった判例があるようです(※)。
ただ今回のロゴは字体、ティラミスヒーローという商品名、猫のイラストと全く同じものであり、商標権は取得しているかもしれませんが、著作権という方向からものを見ると言い逃れはできないでしょう。
※引用
キャラクター問題
これはコンセプトにも関わることですが、あえて言うなら「猫」というキャラクターだけではそれこそ世界にあらゆる猫キャラは存在します。テイスト(絵柄)も違いますし「キャラ」という視点だけで見る、といくらでもあるよね、となります。
しかしながら「コンセプト」となると話は別です。
シンガポールのキャラコンセプトはMr.インクレディブルやバットマンのロビンのような、黒いマントとアイマスクを身に着けた猫の「アントニオ」が美味しいティラミス届けるために「ティラミスヒーロー」となり、日本に舞い降りた、といったコンセプトの元に構成されています。
では日本の業者の方はどうでしょう。
ホームページ上ではイタリア、ベルギー、日本、イギリスなどをコンセプトにそれぞれのティラミスの味にキャラが登場しております。コンセプトは短い文章でまとめられており、何がどうなって猫とヒーローを結びつけたのかは、個人的には読み取れませんでした。これ、プレゼンだと絶対通りません。
ちなみにこのアントニオに酷似したキャラも実は同じ日本企業が出願中で、こちらは審査中となっているようです。
商品コンセプト問題
肝心の瓶に入ったティラミスですが、ちょっとネットで検索してみただけでも数多く存在します。商品自体のオリジナリティという視点で見ると、特に問題は無いかと思います。
しかしながら瓶入りのティラミス、猫のキャラ、ロゴ、ヒーローというコンセプトも同じとなると話は違ってきます。いくら商標登録を行ったとしても、SNSで即拡散されてしまう世の中で炎上は避けられなかったでしょう。
結論
何をどう見ても日本の業者はやっちゃった感があります。
しかしながら、シンガポールのティラミスは国際商標および日本での商標登録をしていなかったとのこと…。
この世界は法律で秩序が保たれてるのも事実です。ただじゃあ法律的にOKならありなの?と言われると、「モラル」の問題だと言わざるを得ません。
シンガポールのティラミスは「ティラミススター」と名前を変え、前向きに日本での展開を模索しているようです。
ティラミススターの今後の動きを温かく見守ってあげるのがいい気がします。