2016.09.29
2017.05.15
ホームページ制作関連
FTPとFTPSの違いについて今こそ確認してみた
ファイルの送受信の際、当たり前のように利用しているFTPですが、よりセキュアな通信プロトコルとしてFTPSへの移行が主流になっています。
サーバー環境によって対応がされていないこともある通信プロトコルですが、FTPとどういった違いがあるのでしょうか。
今回はそれぞれについて基本情報をまとめてみました。
FTPとは
FTPとはファイル転送プロトコルのことで、「File Transfer Protocol」のイニシャルを略したものです。ネットワークでファイルの転送を行うための通信プロトコルの1つで、ファイルをPCとサーバーの間でやり取りする際の決まりごとのようなものです。
FTPソフトを使うことで
- サーバーにアップされたファイルの一覧をみる
- ファイルをサーバーにアップロード、ダウンロードする
以上の2点を行うことができます。
WEBページを公開するときに主に使用され、制作したHTMLファイルや画像データをサーバーにアップロードしたり、WEBページの更新をする際にFTPは利用されています。
データの送受信に使われているFTPですが、パスワードや認証情報などが暗号化されることなく、そのままの状態で通信を行われています。
FTPSとは
FTPS(File Transfer Protocol over SSL/TLS)の略で、FTPで送受信するデータを、「SSL/TLS」で暗号化するプロトコルを有しています。
暗号化された通信路を利用することで、ファイル転送を安全に行うことができ、SSL証明書を利用した安全な接続を行うことができます。
ただしFTPSを利用する際は、データを転送するサーバーと、転送の際に利用するFTPソフトが、ともにFTPSに対応している環境でなければいけません。
FTPSの2種類の暗号化モード
FTPSにはExplicitとImplicitという2種類の暗号化モードがあります。
Explicit (エクスプリシット / 明示的な・はっきりと)FTPサーバーに接続後、クライアント側でAUTHコマンドを実行すると通信が暗号化されます。FTPに代わってFTPSが21番ポートを使いFTPES (FTP over Explicit SSL) とも呼びます。
Implicit (インプリシット / 暗黙的な・含まれている)FTPサーバーに接続した時点で暗号化がされます。990番ポートを使います。
残念ながらサーバーによっては対応されていない環境もまだあるようですが、セキュリティを考えると利用しない理由がないセキュアなFTP通信。
クライアントにWEBページリニューアルの提案をするついでに、サーバー移行もあわせていかがでしょう?