2017.02.22

2017.05.24

クリエイターの日常

デジタル時代になぜアナログレコードが人気なのか

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最近アナログレコード収集熱が止まらない筆者です。最近購入したレコードは、Aphex Twin(フジロックフェスティバル17出演決定!)の「Selected Ambient Works 85-92」です。名盤ですよね~。

この数年で売上が伸びているもので意外なものがアナログレコードです。日本のみならず世界中で売上が伸びており、2014年アメリカでは前年比49%アップ。

さらにイギリスでは2016年の売上300万枚。28年前の水準まで復活しているとのこと。

日本でも日本人アーティストがアナログレコードをリリースしたりしていることもあり、その売上は着実に伸びています。

HMVやタワーレコード、通販ではAmazonがアナログレコードストアコーナーを設けたりしてますもんね。

では昨今なぜレコード人気が再燃しているのでしょうか。

要因その1:レコードショップの地道な活動

配信やECサイト、ディスカウントストアの出現によって身近な 街の小さなレコードショップがなくなりつつある現状に対して、アメリカにあるレコードショップのオーナーであったChirs Brownが「レコードショップに出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する祭典」として発案しました。2008年4月19 日にサンフランシスコのレコードストア Rasputin Music(ラスプーチン・ミュージック )で、世界的メタルバンドの「Metallica(メタリカ)」 がオフィシャルにキックオフ。以降、毎年4月の第3土曜日に世界同時開催 されており、現在ではアメリカをはじめ世界21カ国で数百を数えるレコードショップが参加を表明。2011年から日本も正式に参加しています。数多くのアーティストが一体となり、貴重な限定アナログレコードやグッズなどのリリースを行っているほか、世界各地でイベントが開催されています。

この地道な活動が実を結んだのですが、アーティスト側もこれに呼応し、過去のアルバムを復刻させたり、ニューアルバムをアナログレコードでリリースしたりと、数年前に比べて遥かにアナログレコードのリリース数が増えたのも大きな要因だと思います。入手しやすくなったってことですね。

要因その2:レコードプレーヤーの進化

今までのレコードプレーヤーは、プレーヤーやアンプ、スピーカー、レコード針などを揃えなければならず、デジタル配信で慣れたライト層にはかなりハードルの高いものでした。しかし、昨今リリースされているレコードプレーヤーはスピーカーがプレーヤーに付いていたり、USB接続が出来たり、そのままmp3に変換できたり。技術的に現在の環境に合わせた商品が、かなりの量市場に出てきております。手軽にレコードを聴ける環境が整っている、ということですね。

要因その3:無料で聴けるのが当たり前な環境で育った若者にも人気がでた

パソコンやスマホで気軽に視聴やダウンロードできる、ある意味バーチャルな世界になった音楽が当たり前のようにある若い世代にとって「手間のかかる」アナログレコードは新鮮だったのでしょうね。

大きなアートワーク。実際に手に取り、プレーヤーに針を落とす。アナログレコード独特の、デジタルには無いこもった温かみのある音。

以前テレビで若い女子の間でアナログレコードが流行っているという特集を見たのですが、「大きいジャケットが素敵」「ジャケットからレコードを出し、針を落とす時ワクワクする」などの意見がありました。

ボタン一つ押せば一日中流れ続ける音楽を、もっとスペシャルなものとして捉えることが出来る。といったところでしょうか。分かります。分かりますとも。

ちなみにこの記事を書いている2017年2月21日のAmazonアナログレコード売上第一位は「君の名は」のサントラです。若い人たちにも着実にアナログレコードの人気が出ていることが分かりますよね。

デジタルな技術がアナログを復活させた。アナログなのにまさに「今」の時代だから、なんだなあと思った次第です。

週末、レコード屋巡りでもしてみませんか?

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この記事の筆者

デザイナー 芳村 明文

デザイナー 芳村 明文

カテゴライズしたらきっとデザイナーのはず。音楽(洋楽をジャンル問わず雑多に貪る)、欧米テレビドラマ(シットコム)が好き。時々バンド活動。

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