2017.11.03
Webマーケティング
東芝の「サザエさん」スポンサー降板に思うブランディング縮小のデメリット
先日こんな記事が世間を騒がせました。
この話題はSNS上でもトレンドとして大きく取り上げられ、数多く拡散されています。それだけみんなの関心度が高いんですね。
記事にも載っていますが、今年の6月の時点では継続する方向だったんですけどね。
東芝サイドの見解としては…
「サザエさん」へのCM提供は、もともと冷蔵庫や洗濯機といった東芝ブランドの家電製品をお茶の間に広く浸透させるのが狙いだった。しかし、家電市場が頭打ちになった1998年11月に1社提供を終了。さらに、15年には不正会計問題が発覚し、白物家電事業は経営再建の一環で中国企業に売却した。エレベーターや鉄道システムなどの社会インフラ事業に注力する方針を掲げており、スポンサーを続ける意味合いが薄れていた。
ということなんですが、正直この決断は東芝のブランディングを考えると、マイナス方向にしか働かないと思うのです。まあ、それだけ経営状況が苦しいのでしょうけど…。
企業の経営状況が悪くなった時に、真っ先に削られるのは広告費ですからね…。
しかしながら東芝ブランドの国民的認知力は、まちがいなくサザエさんのスポンサーによるCM効果が大きいと思います。
ブランディングの縮小は取り返すことが難しい
ブランディングは何年も地道に築き上げ、世間の印象に根付かせていきます。今回の東芝のサザエさん降板劇は、この48年間に渡った地道なブランド戦略を大きく縮小させます。
またこのブランドを取り返そうとすると、同じだけの年数がかかるでしょう。
最後に
大企業のマイナス印象は、日本経済自体を萎縮させかねない要素を多くはらんでいます。東芝にとっては苦渋の決断だったと思うのですが、個人的には「辛く苦しい時だからこそ、将来の東芝のために継続」してほしかったと思います。
たかが広告、されど広告。
昭和の最後の砦。残るは日立さんのみか…。昭和を生きてきた私には、ただただ悲しいです…。
追記
11月2日にねとらぼさんが掲載した記事には、東芝広報に確認し、現時点で決定事項ではないとのこと。
しばらくは様子を見守りたいと思います。