2017.08.25
Webマーケティング
Webディレクターが押さえておくべき統計 ブラウザシェア編
Webディレクターはお客様や制作スタッフに提案や指示を行いますが、それに伴い質問を受けたり意見が衝突することも珍しくありません。ディレクターは提案や指示をする以上、しっかりと「なぜそうするのか」の根拠や意図、判断基準を持っておく必要があります。
今回はブラウザのシェア率などの統計データを引き出すことのできるサイトStatCounterのデータを見ながら、実際にご質問をいただくケースが多い「当社がなぜIE11未満のバージョンに原則対応しないか」を解説いたいと思います。
PCのブラウザシェアNo1がChromeという事実をしらない
まずはStatCounterで2017年7月日本におけるPCブラウザのシェアを調べてみました。
Web業界の人間であれば目新しい内容ではないのですがお客様にこの統計を見ていただくと、「Chromeのシェアが1位である方に驚かれるケースは珍しくありません」余談となりますが「スマホのアクセスがPCを上回っている」ことも驚かれるケースが非常に多いです。
前提となる知識をアップデートしてから議論する
古い情報で知識がストップしてしまっているお客様と、最新の情報をもとに話を進めているディレクターとで話がかみ合わないのはある種当然といえるので、前提となる知識を統一することが重要となります。そのうえで今回の議題である「当社がなぜIE11未満のバージョンに原則対応しないか」を説明していきます。
まず閲覧ユーザーにとってブラウザは「開発が止まっていない」もので「最新のバージョン」を使用するのがセキュリティーの観点からも望ましいです。
さらにWeb制作においても古いブラウザに対応することで、実装できない機能や、表示速度の低下など様々な問題が発生します。
全てを叶えることはできない
ユーザーの閲覧環境の多様化により「すべての環境で快適に」ということは現実問題不可能です。すなわちどちらかを立てればどちらかが立たなくなる状態は避けて通れません。すなわち選択が必要となります。
先ほどのグラフを見るとIEのシェアは約25%で現在2位です。この数字をみると開発が終了しているとはいえIEの対応は必須といえます。
さらに分解してIEのバージョンをみてみると最終バージョンである11はIEのなかで94%、全体比率でも24%を占めているのでこちらも対応は必須といえます。
続いて2位のIE8を見てみるとシェア率はがくんと下がり全体で1%を下回っています。
この0.63%に対応するために「ChromeやFirefox、IE11、Sarariといったブラウザのユーザビリティーを犠牲にしてもよいのか」、という観点で見たときに当社ではIEは11のみ対応という結論にいたりました。
もちろん、お客様がそれ以外の特別な事情を抱えている場合は対応いたしますが原則は11までとしています。
ついでなのでスマホブラウザも見てみます
こちらもStatCounterで2017年7月日本におけるデータとなっています。
見ての通り日本ではSafari、すなわちiPhoneユーザーが非常におおいことがみてとれます。 データの抽出条件を全世界にするとぶっちぎりでChromeが1位なので世界ではAndroid携帯が主流であることが見て取れます。
最後に
今回はブラウザシェアの統計データを扱いましたが、統計データは必要に応じてすぐに調べることができるよう準備しておくと提案やお客様への案内がワンランクアップするので是非試してみてください。