2018.04.05
Webマーケティング
国税庁の失敗に学べ!Webサイトリニューアル時のリダイレクト設定
先日国税庁のWebサイトがリニューアルされました。
その際にサイト全体のディレクトリ構造が変わり、これまでのURLではほとんどのページが見ることができなくなってしまいました。
さらに設置していたサイト内検索もYahoo!のサイト内検索を使っているため、正しく検索エンジンにクロールされるまでは過去のインデックスされているページが検索結果に表示され全く使い物になりませんでした。
ディレクトリ構造を変えるべきではなかったのか?
今回のリニューアル時に国税庁はサイトのディレクトリ構造を変更しました。これが間違いだったのかというとそうではありません。ディレクトリ構造はサイト訪問者にわかりやすく整理されるべきであり、今回の構造の見直しも内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室が定めた日本語版Webサイトガイドに基づいて見直されたものであり、必要な作業だったと思います。
では何がまずかったのでしょうか。
リダイレクトの設定がまずかった
今回のリニューアルでまずかったのはURLが変更になったページを全てトップページにリダイレクトしてしまったことが問題でした。
これにより検索エンジンからの訪問者も被リンクからの訪問者も、ブックマークからの訪問者もすべてトップページへリダイレクトされてしまいました。
さらにまだサイト内検索のクロールも完了していなかったため、トップページへリダイレクトされたユーザーがサイト内検索で目的のページを検索しても結局トップページへリダイレクトされるという悪循環をうみました。
ではどういったリダイレクト設定をする必要があったか。
リニューアル前とリニューアル後で関連性のあるページへリダイレクトする
国税庁のWebサイトなので、今回のリニューアルで今まであった必要な情報がなくなったということは想像できないのでリニューアル前にあった情報はリニューアル後にもどこかに情報があるはずです。
もっとも良いリダイレクト設定個別にページごとに1対1でそれぞれ転送設定をすることです。しかし膨大なページ数があるとこの作業は大変困難となります。
次に考えられるのが関連する各ディレクトリトップに転送設定をする方法です。
国税庁のWebサイトのディレクトリトップはインデックスページとして整理されています。ですので、トップページへリダイレクトされるよりは圧倒的に目的のページに到達できるでしょう。この方法であれば作業量も個別にページを転送設定するよりも削減することができるでしょう。
もちろん今回のリニューアル時にも国税庁は個別の転送設定を検討したようです。
しかし様々な要因で見送り今回の設定になったようです。
リダイレクト設定は他人ごとではない
今回は国税庁のWebサイトという大規模なサイトで、利用者も非常に多くいるWebサイトだったので大きな混乱をうみましたが、これは他人事ではありません。
中小企業のWebサイトのリニューアル時にもこの転送設定は必要ですが、費用や時間の問題でこの設定を行わない事があります。
しかし、リダイレクトの設定を行わないということはお気に入り設定をしているお客様や被リンクからのお客様を逃してしまうことにも繋がります。大切な設定ですのできっちり予算を組んで設定を行いましょう。