2016.03.11
2017.05.18
中小企業-経営戦略
多角化による成長戦略をサクッと理解する
プロダクト・ライフサイクルで考えると、企業が特定の製品やサービスのみで成長を持続させることは非常に難しくいずれ衰退期が訪れます。そのため、新製品・新サービスの開発、新規の市場・顧客の開拓が企業の成長には必要となります。その成長戦略の1つが多角化戦略となります。
多角化は大きく分類すると「関連多角化」と「非関連多角化」にわけられます。 簡単に言うと現在の事業に関連した事業を展開するか、全く関連性のない事業を展開するかの違いとなります。
多角化のメリット
関連多角化の場合、これまで培ってきたノウハウや資源を使用できるためシナジー効果を発揮した事業展開を行うことができます。 シナジーとは相乗効果のことで主に販売・生産・投資・マネジメントなどでシナジー効果を期待できます。
逆に非関連多角化の場合は、シナジー効果は期待できませんが、事業のリスク分散が大きなメリットとしてあげられます。 しかし非関連多角化で成功を収めるのは一般的に難しいといわれています。
多角化のデメリット
自社のドメインが曖昧になりやすく、社内に混乱を招く可能性が挙げられます。
多角化のタイプ
水平的多角化
既存市場の顧客に新製品や新サービスを投入する戦略で販売シナジーが期待できます。
例)ランドセル販売していた顧客に学習机を販売するなど
垂直的多角化
既存市場の川上や川下に進出する戦略で自社で行う範囲を拡大することによるコストダウンや流通の確保で競争力が向上します。
例)製造会社が直販を行うなど
集中的多角化
既存の技術や販売網を生かした事業を展開する戦略。
例)サーバー管理会社がWeb制作業を行うなど
集成的多角化
既存製品や顧客とまったく関連のない新しい分野へ事業を展開する戦略。
最もリスクが高い戦略でこのような展開をコングロマリット化といいます。
例)電機メーカーが住宅販売を行うなど